お祭りと行事

主なお祭り

春にはその年の農作物の稔りが豊かなことを祈る春祭り、夏には災害や災厄を除く夏祭り、秋には収穫を感謝する秋祭り、そして冬になると春に向けて生命を振り起こす冬の祭りなど、一年を通じて多くのお祭りが行われます。

例祭 11月1日 午前10時30分

一年の中で最も大切なお祭りです。大麻さんの秋祭りと呼ばれます。
午後2時から大鳥居そばの御旅所まで、約1kmの参道を氏子に担がれた神輿を先頭に、装束をつけた大勢のお供が行列をなします。

奥宮例祭 旧暦7月18日

阿讃山脈の霊峯標高538メートルの大麻山山頂に鎮座する奥宮峯神社の例祭が斎行されます。当日は氏子を初め信者たちによって神輿の渡御があります。8月17日の宵宮には夜を徹して氏子崇敬者の繁栄を祈願する大祈祷祭が行われます。

神迎祭(旧正月)

旧正月(旧制の古い暦法で明治維新前に私用された太陰太陽暦の一月)の元日より3日間、旧正月「神迎祭」が斎行されます。
当社の神迎祭は、くわしい記録はありませんが、年神を迎える神事とされ、巫女が宇豆女舞を奏で、古儀により行われる神事です。

大御神楽祭 湯立神楽

大麻比古神社の春祭として旧暦3月12日に太々神楽の神事が行われます。
当日午後には、本殿前庭に於て湯立神楽の神事があり、氏子崇敬者の悪病退散、五穀豊穣を祈念します。

神火大祭

2月の節分当日に氏子崇敬者が願いをこめて納めた祈祷木を神火によって焚き上げ、巫女が宇豆女舞、久米舞を奉納し災難攘却を祈念します。

歳旦祭 元旦 午前6時

新年を寿ぎ、今年一年の国家安泰を祈願する祭り。

元始祭 1月3日 午前10時

この祭典は天津日嗣(あまつひつぎ・皇位)の本始の精神、すなわち惟神(かんながら)の大道を反復体得させます。神武天皇以前の神々の偉業をたたえ祭り寿ぐ祭り。

氏子崇敬者隆昌・交通安全祈願祭 1月2日 午前10時

年頭にあたり、今年一年、県内外の氏子・崇敬者等の家内安全と交通安全を祈願する祭り。

紀元祭 2月11日 午前10時

建国祭ともいい、日本の国の誕生を祝うとともに、国がいよいよ発展することを願う祭り。

祈年祭 2月17日 午前10時30分

「としごいのまつり」と言われ、収穫感謝祭である新嘗祭と対になる祭りで、古くからわが国の主要な祭祀とされています。五穀豊穣と国家安泰を神に祈る祭りであり、宮中や伊勢の神宮をはじめ、全国各地の神社において行われています。

新嘗祭 11月23日 午前10時30分

毎年のこの日には、天皇陛下が御自ら栽培された新穀を、宮中の新嘉殿で神御親供なされる祭り。これに倣って、全国の神社においても執り行われています。

天長祭 12月23日 午前10時

天皇陛下のお誕生日をお祝いする祭り。明治6年に国の祝日とされ、昭和23年祝日法の施行より「天皇誕生日」となりました。

月並祭 毎月1日 午前10時30分

毎月の始めに、氏子・崇敬者等の家内安全・商売繁盛と交通安全を祈願する祭り。

年中行事

雛祭り

雛祭りは、3月3日に雛人形を飾って女の子の健やかな成長を祈る行事です。
「桃の節句」「上巳(じょうし)の節句」ともいいます。上巳とは旧暦3月の「上旬の巳の日」のことであり、中国では3月3日を上巳として、この日に水辺で身を清め不浄を祓う習慣がありました。これが平安時代に日本に伝わり、日本の風習と交じり合って雛祭りへと発展したのです。
現在の雛祭りからは考えにくいかもしれませんが、もともとは人の形に紙を切り抜いた形代(かたしろ)で身体を撫で、息を吹きかけたりして自分の罪穢れを移し、川や海に流して清めるという祓の行事でした。この形代が時代が下るにつれ、いつしか王朝風の美しい雛人形へと変化し、人々に愛玩され鑑賞されるようになりました。こうして祓の風習は後退していきましたが、現在でも雛祭りの本来の意義を伝える習俗、鳥取県をはじめ各地に「流し雛」という形で残されています。

端午の節句

端午の節句は、5月5日に鯉のぼりをあげたり、武者人形を飾って男の子の健やかな成長を祈る行事です。端午の「端」は初め、「午」は五と同音であることから、古くは「月の初めの午(うま)の日」あるいは「毎月の五日」という意味もあったようです。中国では5月5日に蓬で作った人形を家の戸口にかけたり、菖蒲酒(しょうぶざけ)を飲んだりして邪気を祓う風習がありました。蓬も菖蒲も共に強い芳香があることから、邪気を祓う魔除けの薬草とされていたのです。この風習が平安時代に日本へ伝わり、貴族からしだいに民間へと普及していきました。
日本では、5月という月が田植えを間近に控えた「物忌み月」であったことから、邪気を祓い身体を清める為に菖蒲酒を飲んだり、菖蒲湯に浸かったりしました。そして、この菖蒲が「尚武(しょうぶ)=武を尊ぶこと」と同音であることから、武家では男の子のお祝いとして甲冑や刀などを飾り、勇ましく成長することを祈ったのです。これが後に形を変えて武者人形飾りとなりました。また、鯉のぼりは滝を遡る力強い鯉にあやかったものとされています。現在では「子供の日」として国民の祝日になりました。

夏越の祓

日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに犯したであろう罪や過ち、心身の穢(けがれ)を祓い清め、無病息災を祈る神事を「大祓(おおはらえ)」といいます。これは毎年6月と12月の回、その月の末日に行われます。6月の大祓を「夏越の祓」、12月の大祓を「年越の祓」といいます。平安時代の法典「延喜式(えんぎしき)」にも、6月と12月の大祓が記されており、古くから行われていたことがわかります。
大祓では、「形代(かたしろ)=紙を人の形に切り抜いたもの」に名前と年齢を書き、さらにその形代で身体を撫でて息を吹きかけます。そうすることにより、自分の罪穢を移し、それを海や川に流すことで我が身の代わりに清めてもらいます。こうして心身ともに清らかになって、後半年間を新たな気持ちで迎えましょう。